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『夢の第九コンサート』芸術監督・指揮者を務めるの西本智実さん
☆西本智実さん、コメント動画はコチラ!
TOKYO FMが毎年12月に開催する『夢の第九コンサート』
どなたも気軽に合唱参加が可能となるこの夢のようなコンサートが今年も開催決定!!
2010年の第一回公演より指揮者を務める西本智実さんのインタビューが届きました♪

―今年で5年目を迎える「夢の第九コンサート2014」ですが、初回から振り返ってどのような変化がありましたか?

西本智実(以下、西本)「初回は何もかもが手さぐりでしたが、二年目からはだいぶ様子もわかってきて、一歩進んだところから年々積みあがってきているという感触です。コンサートのコンセプト自体は変わっていませんが、下地の部分ではとても大きな蓄積があると思いますね。一年目からの参加者が、新しい参加者をリードしてくれている心強い面もあります」

―今年は国立代々木競技場・第二体育館が会場に選ばれました。

西本「音響的には、第一回目の武道館でのコンサートに回帰していくイメージです。武道館はドーム型でしたから、7000人が同時に歌って音がセンター上空に集まってくるという長所がありました。その一体感が、今年の体育館での合唱では戻ってくると予想しています。2回目以降、東京国際フォーラムで開催してきましたが、ボックス型のため後方との距離感が大変大きく、音響学的に「歌が交わらない」という問題点があったんです。体育館では円陣になって歌いますので、自分の声と大きな合唱の声を両方聴きながら歌うことが出来ます」

―ボックス型からドーム型になることで、より大きな一体感が得られるのですね。

西本「去年は客席の合唱とステージとの距離感を縮めるために、オーケストラを反転しました。難しい試みでしたが、これにはよいこともありました。全員が指揮者の指示を見て歌うことが出来た。音の鳴り方に時差は生じますが、ホールの構造上そうなるのが自然なのです。誰かが歌った後で後ろについていくやり方ではズレは生じませんが、音楽とは何もないところから発していくものなので、誰かの後追いでは意味がないのです。」

―状況に応じて工夫に工夫を重ねていったわけですね。オペラやバレエなど国内外の劇場で経験を積まれた西本さんの現場感覚が生かされていたのではないでしょうか。

西本「練習と本番では環境も違いますから、最終的なことは現場で決めなければならないのです。いくら練習で響きのいいところで歌っていても、野原で歌ったら全く違うことが起こるわけですから。本番を予想しながらリハーサルを積み重ねることが大事ですね。」

―なるほど。オーケストラに関してはいかがでしょう?第一回目が東京交響楽団、第二回目が東京フィルハーモニー交響楽団、第三回目が日本フィルハーモニー交響楽団でした。第四回目から西本さんご自身が率いるイルミナートフィルハーモニーオーケストラで、今年も続いてイルミナートフィルが出演しますね。

西本「つねに新しい気持ちで取り組みますし、イルミナートフィルとも365日一緒にいるわけではないので、一から始めるつもりで準備します。ゼロに戻ることはないでしょうが、ある程度、過去の蓄積を忘れたほうがいいこともあるんです。イルミナートフィルとは既にオペラの上演も成功させ、イルミナートバレエも発足して着々と「劇場の中身を作る」という目標を達成しています。オーケストラとして、とても意欲的な時期にあると言えます。」

―今年の「第九」のソリストについては、どのような期待を抱かれていますか?

西本「ソプラノの文屋小百合さんは、オペラ『蝶々夫人』にも出演していただきましたし、アルトの山下牧子さんも毎年この『夢の第九コンサート』には参加していただいているので、大きな信頼があります。テノールの小餅屋哲男さんはリリックな部分の表現も大いに期待していますし、田中勉さんは私が知る日本人バリトンの中ではナンバーワンの歌手で、イルミナートアーティストにも入って頂きました。」

―期待が高まります。ところで、この「夢の第九コンサート」は、一般の方が合唱に参加して西本さんと共演できる貴重な機会なのですが、何か資格は要りますか?

西本「まったく要りません。初めてだからと物怖じしないで、まず来ていただきたい。楽譜を読めなくても、ドイツ語で歌えなくても、あの壮大な声の塊の一部を歌う経験をしたら、人生が変わると思います。高い声が出なければ、一オクターブ下げて歌ってもいいのです。声の核となる第一回目から参加している人たちもいるので、心配はいりません。一回目からの人たちが新しい人たちに門を開けて「ウェルカム」と言う -----まさに第九の内容とぴったりですよね」

―第九の兄弟愛というテーマと一致しますね。楽譜を大変緻密に読まれる西本さんですが、最近この曲について新しい発見はありましたか?

西本「ヴァチカン国際音楽祭に出演するにあたり、現地リハーサルは、オペラ『トスカ』第1幕の舞台となった サンタンドレア・デッラ・ヴァッレという美しい教会が贅沢にもリハーサル会場となりました。 ミサ曲とは異なり、第九を演奏したときに、空間全体とぶつかり合うような激しいパワーがはね返ってきたのです。 ベートーヴェンはアヴァンギャルドだった、と実感した瞬間が何度もありました。その経験は確実に私を変えました。」


今年は、国立代々木競技場第二体育館での開催となった『夢の第九コンサート』
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夢の第九コンサート 公演概要