PARCO劇場オープニング・シリーズ 第1弾「ピサロ」のチケット情報

PARCO劇場オープニング・シリーズ 第1弾
「ピサロ」

イントロダクション

山崎努主演で1985年PARCO劇場にて上演された伝説の舞台が再び!
当時アタワルパを演じた渡辺謙がピサロに挑む!
宮沢氷魚をはじめ、栗原英雄、和田正人、大鶴佐助、首藤康之、小柳友、長谷川初範ほか総勢約30名の出演者が決定!

『エクウス』『アマデウス』『ブラック・コメディ』といった作品を生み出し、トニー賞最優秀作品賞、ニューヨーク劇作批評家賞といった多くの賞を受賞した英国の劇作家ピーター・シェーファーの傑作戯曲『ピサロ(原題:ザ・ロイヤル・ハント・オブ・ザ・サン)』。
太陽を父とする帝国2400万人を従えるインカの王を、粗野な成り上がりのスペイン将軍ピサロとならずもの167人で生け捕りにしてしまうという、インカ帝国征服を主軸にした内容となっている本作は、1985年にPARCO劇場でテレンス・ナップ演出、山崎努主演により上演され、PARCO劇場の歴史が語られるとき、必ず取り上げられる作品です。
演出を務めるのは、25年以上に渡りロイヤルバレエのメンバーとして出演、振付師としても活躍し、2014年『ウィンド・イン・ザ・ウィローズ』でローレンス・オリヴィエ賞ベスト・エンターテインメント賞に輝いたウィル・タケット。本年トム・ストッパードの異色作「良い子はみんなご褒美がもらえる」(主演:堤真一)をバレエ、オペラ、ミュージカル、演劇といった舞台芸術全てを内包して演出し、好評を得た彼がこの伝説的な舞台をどう演出するか、ぜひご注目ください。

今回、ピサロを務めるのは渡辺謙。1985年PARCO劇場での上演当時、無名だった渡辺は太陽を父とする帝国2400万人を従えるインカの王アタワルパを、ピサロを演じた山崎努に引けを取らない演技で見事に演じ切り、本作でその名を世に知らしめることとなりました。
そして、当時、渡辺謙が演じていたインカ帝国の王アタワルパ役に宮沢氷魚が決定。渡辺謙に対峙するインカ帝国の王であり、“太陽の子 アタワルパ”に挑みます。

人類史上繰り返される異なる概念、宗教、文化間の衝突を二人の男を通して、今を生きる我々に問う「ピサロ」。総勢約30名の出演陣で新たな息吹を吹きこみます。
PARCO劇場オープニング作品第一弾を飾る本作に是非ご期待ください!

インタビュー

『ピサロ』は私の役者人生を決定づけた作品。
また新たな気持ちで、舞台をつくり上げたい。

渡辺謙さん
俳優 渡辺謙さん

トニー賞最優秀作品賞など多くの賞を受賞した英国の劇作家ピーター・シェーファーの傑作戯曲『ピサロ』。1985年の初演当時、山崎努氏がスペインの将軍ピサロを、ピサロに生け捕りにされてしまうインカ帝国の王アタワルパを渡辺謙氏が演じました。35年前の当時、まだ無名だった渡辺氏は山崎氏に引けを取らない演技で見事にアタワルパを演じきり、「渡辺謙」の名前を世に知らしめることになりました。今回、この伝説の舞台『ピサロ』で主役のピサロを演じる渡辺謙氏に、役づくり、作品への思いなどを伺いました。

この作品へのオファーを受けた時に考えられたことを教えてください

単純におもしろそうだと思いました。考えてみると山崎さんがピサロを演じた時より、私はもう年上になってしまっている。多分、山崎さんは40代後半ぐらいだったと思います。だから、ピサロが何を求めてもう一度インカに過酷かつ壮大な旅をしたのか、なぜインカを目指したのかについては今、60歳という私の年齢で、山崎さんのピサロとは違う何かを探せるのではないかと思います。

渡辺謙さん
ピサロは、すでに地位も名誉も得ている。しかし周りが止めても、あえて探検に出る。それは、渡辺さんの役者人生に重なるところがあるのではないかと思いますが。

まさに。果たしてそこに何があるのかということも、確固たるものはピサロにもわからない。でも、今の自分に欠けているもの、まだ欲しているもの、金銀財宝ではない、そういうものを探すために旅をしたと思います。それが私の心情の中でも拾える何かがあるのではないかという気がします。
実際、自身の中でも欲している明確なものはないですね。また違うステージというような。違う素材を与えられた中で、新しく何かを感じていくというのが、ここ10年くらいの自分の中の、ある種の法則みたいになっています。自分が「これが欲しい」と言って攫みにいくよりも、今はまだ霧がかかっているけれど、この先に行ってみないかという、誰かの甘い言葉に誘われて(笑)その先にある何かを探す旅をしているように思います。

舞台でものづくりをする際、渡辺さんは何を大事にされているのでしょうか

35年前にピサロに出演した時、うまく行かない時やいろいろな衝突が稽古場であり、煮詰まったりしたことがありました。その時に演出家のテレンス・ナップ曰く「これこそプレイだ」「稽古が始まって幕が閉じるまで、その全てがライフでありプレイだ」と。これが私にはとても印象的でした。そして、それはお芝居の様々な箇所で、まるで硫黄が吹き出るように、プクプクと湧いてくるものだと思います。これらをトータルして、稽古初日から舞台が終わるまで、常にそういうものを探しながら、感じながら、こだわっていくのがお芝居であり、そういうものが潤沢にあればあるほど、パワフルで深い舞台になっていくのだと思う。演出家やキャスト等のメンバーを含めて、いい衝突を繰り返していきたいと思っています。

渡辺謙さん
ピサロは渡辺さんの俳優人生のスタートを位置付ける、決定的な作品ですが、当時を振り返って、渡辺さんのその後の指針となるような刻み込まれたものはありますか

35年前なので細かいことはほとんど忘れています。ただ、ちょうど25歳になる頃の作品で当時、私の中にある種の覚悟がありました。その頃も舞台など、いろいろなお仕事もさせてもらっていましたが、自分の中で、確固たる一生の仕事として「俳優というものは私にとってあるべき姿なのだろうか」ということを思っていまして、かっこいい言い方をすると試金石のように「これでダメならもう辞めてもいいかな」というくらいに思って取り組んだ舞台でした。だから、具体的には説明できないですが、あの時に得た感覚のようなもの、未だに舞台前や舞台で演技している最中の感覚として、自分の役者としての根幹になるようなものが、「ピサロ」の舞台の中で体現できたので、自分にとって大きな作品だったと今でも思います。

山崎努さんが35年前にピサロと比較して、参考にしたい、あるいはこのように変えたいなどのお考えはおありですか

今の時点ではないですね。私の記憶の中にあまり山崎さんのピサロが残っていない。当時はアタワルパとして舞台の上にいたので、思考回路もまた違う。多分参考にしたくても、私にはできないですし、全く違うものでないと、2020年のお客様に訴えかける何かを見つけられないような気がします。

ご自身はピサロの人物像についてはどのように考えておられますか

ピーター・シェーファーの作品は、『アマデウス』もそうですが一つのフィルターがかかっています。『ピサロ』では、マルティンという登場人物が、子どもの頃に出会い、仕えたピサロについて、そして彼が体験したインカ帝国征服を語っていく物語です。マルティンが数十年前のことを思い出しながら語っているわけですから、本当に全てが事実かどうか定かではありません。しかし、それが事実かどうかではなく、マルティンの見た真実を提示していけばいい。だから、台本に書かれているピサロという人物についてはその通りなのでしょうが、どのようにつくって表現していくかは、これからの作業になっていくでしょう。

アタワルパを演じたから、ピサロをより深く捉えることができる。さらに、劇の構造全体がわかり、少し上のステップから芝居ができるということはありますか

それはないでしょう。アタワルパとピサロは違うので、全く違う価値観を私の中で一度つくらないといけない。もっとも最終的に接点のようなところでは「あ、ここに来たのか」というようなことが見えるかもしれません。でも、そこに行くためにはピサロの視点で捉えて、進んでいくことだと思います。
私が劇全体を俯瞰で見るより、今回のピサロの立場から何が見えるかというところからスタートしていくべきでしょう。もちろん全体構造はどうなっているのか、俳優として俯瞰で見るのは大切な視点だと思いますが、あまりそこに注力してしまって予定調和になってもおもしろくないと思うので、そういう目線は持たないようにしたいですね。

異文化の衝突や侵略は、2019年の現在も世界中でありますが、作品にもその時代の社会情勢を考え、反映させて、つくり上げていくものなのでしょうか

もちろん初めにテーマのようなものは必要だと思いますが、最初に反映させることを考えるわけではありません。しかし、おそらくこれから稽古を続けて、幕が開くまでの間に我々が今、生きているこの社会や世界の今日性が重なってくるのではないかと思います。台本を読んで稽古に入り、舞台の幕が開く一ヶ月前くらいからは、舞台のことしか考えなくなってしまいます。そうすると、どこかで自分たちのアンテナの感度が鋭くなり、捉えるものがきっとあるでしょう。言葉ではないそういうものが、その時の時代感と添ってくるような気がしていますが。「ピサロ」はおもしろい添い方ができるストーリーだと思います。

ありがとうございました

撮影:minori harada

キャスト&スタッフ

PARCO劇場オープニング・シリーズ 第1弾「ピサロ」のチケット情報

【キャスト】

渡辺謙
宮沢氷魚 栗原英雄 和田正人 大鶴佐助
首藤康之 小柳友 田中俊介 菊池均也
浅野雅博 亀田佳明 金井良信 下総源太朗
竹口龍茶 松井ショウキ 薄平広樹 中西良介
広島光 羽鳥翔太 加藤貴彦 萩原亮介 鶴家一仁
王下貴司 前田悟 佐藤マリン 鈴木奈菜 宝川璃緒
外山誠二 長谷川初範

【作】ピーター・シェーファー
【翻訳】伊丹十三
【演出】ウィル・タケット

ムービー

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  • 宮沢氷魚コメントmovie

  • ウィル・タケット(演出)コメントmovie

公演情報

公演名
PARCO劇場オープニング・シリーズ 第1弾「ピサロ」
対象公演日程

2020年3月14日()~2020年4月18日()

※横スクロールで公演日程が確認できます。

2020 3/14日
3/15日
3/16日
(月)
3/18日
(水)
3/21日
3/22日
3/23日
(月)
3/25日
(水)
3/26日
(木)
3/27日
(金)
3/28日
3/29日
3/30日
(月)
4/1日
(水)
4/3日
(金)
4/4日
4/5日
4/6日
(月)
4/9日
(木)
4/11日
4/15日
(水)
4/18日
13:30
18:30
会場
【東京】PARCO劇場
料金
全席指定:定価13,000円 ⇒ ご優待価格 平日10,400円(税込)/ 土日祝13,000円(税込)
備考
  • ※本公演のチケット購入代金のお支払いにはVisa付エポスカード(プリペイド含む)のみご利用いただけます。
  • ※お1人様4枚まで
  • ※表示されている公演日・席種のみの受付となります。
  • ※未就学児のご入場はご遠慮ください。
  • ※チケットの不正転売禁止。
  • ※車椅子でご来場予定のお客様は、あらかじめご観劇券(チケット)をご購入の上、座席番号をパルコステージまでお早めにご連絡くださいませ(受付はご観劇日前日まで)。ご観劇当日、係員が車椅子スペースまでご案内いたします。また、車椅子スペースには限りがございますため、ご購入のお座席でご観劇いただく場合もございます。予めご了承くださいませ。なお、車椅子スペースの空き状況につきましては、パルコステージにてご案内しておりますので、チケットご購入前にお問合せくださいませ。
  • ※1度お申込みいただいた公演の追加申込みはできませんのであらかじめご了承ください。
  • ※この優待販売は、必ずしも良席を保証するものではございません。
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公演終了

公式HP
https://stage.parco.jp/program/pizarro

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