INTRODUCTIONイントロダクション

韓国で社会現象になった『ミセン』がミュージカル化。
日本×韓国クリエイターで世界初演!

韓国で累計300万部を突破したコミック作品『ミセン』はドラマ化され、韓国のエミー賞と言われる百想芸術大賞ほか、賞レースを総なめにし、社会現象を起こした大ヒット作品。日本でもコミックが第20回文化庁メディア芸術祭マンガ部門 優秀賞を受賞するなど話題に。
そして2025年、待望のミュージカル化が決定!
脚本・歌詞をパク・へリム、音楽をチェ・ジョンユン、演出をオ・ルピナという韓国の人気クリエイターと共に創り出す。

STORYストーリー

現代社会を生き抜く
全ての人への人間賛歌

主人公のチャン・グレ(前田公輝)は囲碁のプロ棋士をになる夢が絶たれ、商社のインターンに。未経験ながらも上司の課長(橋本じゅん)の姿から会社員としての生き方を学び、囲碁で培った戦略的思考を生かしながら成長していく。

タイトルの『ミセン』とは囲碁用語(漢字では「未生」)で、「死に石」に見えても、まだ完全な「死に石」ではなく、どちらにも転ぶ石のこと。

MOVIEムービー

INTERVIEWインタビュー

『ミセン』は人生で一歩踏み出すときのヒントや励ましが詰め込まれた作品

ミュージカル『ミセン』で主人公チャン・グレに選ばれたのは、6歳から芸能活動を始め、ドラマや映画で活躍し、近年はミュージカル『スリル・ミー』で主演を務めるなど大注目の俳優・前田公輝さん。話題作、しかも世界初演となる作品の主人公を演じることへの意気込みなどをお伺いしました!

前田公輝さん
前田公輝さん

「倍返しだ!」のようなキャッチーな台詞はないけれど…

── 今回演じる主人公チャン・グレは、前田さんから見て、どんな人物だと思いましたか?

若いし、まだインターンなのに、人生を達観した人間のような部分があるんですよ。チャン・グレのソロナンバーに「捨てろ 感情、は邪魔なだけ」ってフレーズがあって、僕自身、俳優をやっていて初めて口にしたし、今後もなかなか出会わない言葉だなと思いました。そこに彼の根っこの強さというか、囲碁で培った勝負師としての秘めた熱さを感じましたね。ドラマにしても映画や漫画にしても、こういう役ってなかなかなかったから、絵空事にならず説得力を持って演じたいです。

── 『ミセン』という作品には名台詞が多いと聞きましたが、印象に残っているものはありますか?

人生の中で1歩を踏み出すときにヒントになるような言葉はいたるところに散りばめられているんですよ。決めつけではなくて、ちゃんと余白がある言葉で。ドラマ『半沢直樹』の「倍返しだ!」のようなキャッチーなものではありませんが、ご覧になる方、それぞれにとっての背中を押してくれるようなフレーズがあると思います。

前田公輝さん
── チャン・グレは囲碁棋士への道を閉ざされ、商社でのインターンになり、仕事する中で、囲碁で培った洞察力や戦略的思考を生かしていきます。もし前田さんがこれから会社員になることがあったら、俳優として培ったどんなところを生かせそうでしょうか。

相手に合わせて演じ分けることができるところでしょうか。例えば年齢層高い方にはこういう性格がいいとか、情報を集めて、その役を考えてなりきる。事務作業はまったくダメだと思いますが、営業やプレゼンはうまくできるはず。インタビューや記者会見などで、突発的に答えることも慣れているので、臨機応変にできるんじゃないでしょうか。

── チャン・グレの人生は二転三転して、思いがけないことが起きます。ご自身の人生で、人生ってわからないなと思った出来事はありますか?

ミュージカルの舞台に立っていることがまさにそうですね。ミュージカルを観るのは好きでしたが、自分は観る専門だと思っていたので、芝居はしていたけれど、そこからミュージカルに結びつくとは思いもしませんでした。服が好きでブランド立ち上げたら、その服を自分が出演するドラマに衣装提供することになったり。今はそういう思いがけない相乗効果というんでしょうか、そういったものが生まれやすい時代だとも思うので、その点はありがたいし、嬉しいですね。

── 前田さんはチャン・グレよりも少し年上で、仕事のキャリアも積まれていますが、チャン・グレと同じ20代前半の前田さんはどうでしたか?

20歳前後は仕事があまりなかったんですよ。今にして思えば、そのときに勉強したり、何かスキルアップにつながるようなことに邁進すればいいのに、当時の僕はくさってたんです。でも、何の根拠もなく自分が正解だとも思ってたし、大きく夢も掲げていた。思いだけで突っ走っていたら、30代に入った頃に夢だった“朝ドラ”(NHK朝の連続テレビ小説『ちむどんどん』)にも出ることができて、このときも人生っていろいろな方向に行くし、わからないなと思いましたよ。小さなことでいえば、日々人生はわからないですが(笑)。

『ミセン』はこれからもっと世の中に求められ、必要とされる作品

稽古風景。左から、清水くるみ、前田公輝、内海啓貴、糸川耀士郎
── 『ミセン』は原作のコミックもあり、社会現象にもなったドラマ作品もあります。どれも未見の場合、ミュージカルを観る前にドラマやコミックをチェックしておいたほうがいいでしょうか。

どちらにもよさがあると思いますね。記者会見でオ・サンシク課長役の橋本じゅんさんは、ドラマを見てからミュージカルを見ると100倍楽しめると言っていましたが、確かにそういう部分はありますよね。ドラマではここの部分はこう表現されていたけど、ミュージカルではここはないんだとか比較しながら観る楽しさもありますし、ストーリーを知っている分、ディテールまで細やかに、少し俯瞰で余裕を持って観ることもできる。ミュージカルで初めて『ミセン』を観られる方は、新鮮に前のめりに作品を楽しめますよね。とても共感性の高い作品なので、『ミセン』の世界への没入感を味わうことができるはず。どちらでも楽しめると思いますし、どちらがいい悪いではないですね。これを言うと、ミュージカルのセールストークっぽくなっちゃうんですが、ドラマ20時間以上あるんですが、ミュージカルは2時間半で『ミセン』の世界を体感できるから、その点で言えば、ミュージカルはめちゃくちゃお得だとは思います(笑)。

── 最後にミュージカル『ミセン』を観たいと思っている方たちにメッセージをお願いします。

現代は本当にあらゆることで選択肢が多くなっているし、情報も溢れています。いいことのようにも思えるけれど、逆にそのことが自分たちの自由を奪っているような気がして。同時に“自分らしさ”というものも求められることがよくあります。ただ日々情報に追われている中では、見つめ直したり、振り返ることもなかったりしますよね。チャン・グレは、それに対しては囲碁で培った天才的な能力を持っていて、毎日を振り返って見つめ直すんです。その姿勢には学ぶことしかないし、作品のあらゆるところに人生のヒントや一生懸命に向きあうための励ましが詰め込まれています。そういう意味でも『ミセン』はこれからもっともっと求められるし、必要とされる作品になっていくと思っています。だからこそ『ミセン』には、早めに触れていただくことが幸せにつながるのかなと。しかもミュージカルという形式になることで、メッセージが凝縮されて多くの人に届きやすくなっています。観た後は、視野が少し広がったり、肩の力がすっと抜けるような感覚があると思うので、ぜひご覧いただけたら嬉しいです。

稽古風景。左から、あべこうじ、前田公輝

(撮影/中村麻子)
(取材・文/幸山梨奈)

CAST&STAFFキャスト&スタッフ

【キャスト】

チャン・グレ:
前田公輝

オ・サンシク課長:橋本じゅん

アン・ヨンイ:清水くるみ

ハン・ソギュル:内海啓貴

チャン・ベッキ:糸川耀士郎

パク・ジョンシク課長:中井智彦

キム・ドンシク課長代理:あべこうじ

居酒屋店長/協力会社社長(2役):東山光明

チェ・ヨンフ専務:石川 禅

ソン・ジヨン次長/グレの母(2役):安蘭けい

ほか

【スタッフ】

【原作著者】ユン・テホ

【著作権者】SUPERCOMIX STUDIO

【脚本・歌詞】パク・へリム

【音楽】チェ・ジョンユン

【翻訳・訳詞】高橋亜子

【演出】オ・ルピナ

EVENT公演情報

公演名
新作ミュージカル『ミセン』
会場
【東京】めぐろパーシモンホール 大ホール
上演期間
2025年2月6日(木)~2月11日(火祝)
料金
定価 S席 13,500円/A席 11,000円→
《ご優待価格》S席 13,120円/A席 10,690円