インタビュー
30年前の初演から続く『星屑の町』がついに最終章を迎えます。作品を彩るバックコーラスグループ「ハローナイツ」も前回に引き続き登場。ハローナイツのメンバーである渡辺哲さん、でんでんさん、菅原大吉さんにこれまでの歴史や今回の舞台にかける意気込みを伺いました。
(左から)渡辺哲さん、でんでんさん、菅原大吉さん
30周年と古希のお祝いにダメだけどおもしろいおじさんたちを観に来てください
―― それぞれの役のキャラクターや設定を教えてください。
渡辺私が演じる込山晃は塾の講師をしていて、ハローナイツと出会ってメンバーに加入することになります。今回、“最後のステージ”と銘打っているので、どんな最後になるのか楽しみですね。久しぶりの公演なので、長年のファンのお客様は喜んでくれていると思います。
でんでん私は福岡で焼き鳥屋を経営するオーナー・西一夫役です。お金に余裕があるのでハローナイツのスポンサーをしています。出資していることは内緒にしていたのですが、前回それがメンバーにバレてしまったところで終わっているんです。
菅原私は小宮孝泰さん演じるハローナイツのリーダーの山田修の弟・山田英二役です。最初はハローナイツに入っていませんでした。農家をやっていて多少金銭的な余裕があったので、兄が弟を頼ってライブを企画することになります。それからお金の問題で兄弟ゲンカもありましたが、弟の私もハローナイツに入ることになるんです。
でんでんお金を出してまで参加するようなコーラスグループじゃないんだけどね(笑)。
菅原ずっと農家をやっているよりも何かやってみたかったんじゃないですか。まぁ、なんにせよいい加減な奴ですよ(笑)。
―― 今回は古希祝いで集まるという設定だと思うのですが、前回からの変わったのはどのようなところでしょうか。
でんでん10年前、小宮孝泰さんとラサール石井さんが還暦の記念ということで、この『星屑の町』を上演しました。ラサール石井さんが還暦をやったら10年後に古希(70歳)のお祝いもやろうという話になりました。10年もの間、何もせずに放っておいたら、みんな忘れてしまうかもしれないから、再演という名のリハビリ公演を入れたりして今回に至ります。
菅原日常的なできごとを描いた作品なので、グループのいざこざや仕事や家庭での悩みなどが次々と出てくるのは変わらないと思います。
渡辺今回、舞台とは別で歌謡ショーもあるらしいよ。
でんでんこりゃ、まいったな(笑)。バックコーラスだから「ワー」とか「ウー」みたいなのをやるのか!?
菅原今回は2部構成で、1部は舞台の本上演があって、その後の2部でハローナイツの歌謡ショーが付くらしいですよ。振り付けもあります。
―― 稽古はどんな雰囲気でやられていますか。
でんでんみんな仲良く和気あいあいとやっていますよ。菅原くんはとにかく人よりもおもしろいことをやろうと思っているみたいです。
菅原そんなことありませんよ(笑)。
でんでんみんな何かおもしろくしてやろうと考えているので、どんなものが見られるのか楽しみです。
菅原30年前から同じメンバーで続けている作品なので、渡辺さんとでんでんさんは当時46歳で現在76歳と、30年の年月を経てどのように変化しているのか楽しみでしかたありません。
渡辺あれ、私たち3人は同じ歳じゃなかったっけ!?(笑)。
菅原違いますよ(笑)。よく言われるんですけど。
―― 今回の舞台にかける意気込みをお聞かせください。
でんでん菅原さんは若いからわからないけれど、私と渡辺さんは同じ歳だから、仕事が来ると次にいつできるかわからないから後悔しないようにと思うんですよね。やり残さないように、やり残さないようにと思っているとセリフを覚えそこなっちゃうんだよ(笑)。
渡辺だいたい稽古の初日に台本をもらいます。そこで本読みをして翌日から立ち稽古に入るんです。今回だけは本読みだけを少し早めにやるんですよ。そうでないとセリフを覚えられませんからね(笑)。
でんでん初見で台本を読ませるんですよ。それがおもしろいんですけどね。台本を受け取った時の感覚で読み進めていきます。
菅原私は今回も“出たとこ勝負”ですね。事前に何かを変えて臨もうとは思っていません。30年間この作品に出演し続けているメンバーと一緒にいる空気を堪能したいと思っています。30年前の『星屑の町』初演の時、私は舞台脇のモニターで観ていました。そこに登場したハローナイツのメンバーは前日に飲みすぎたのか酔っ払って舞台上に現れたんですよ。カラオケ居酒屋が舞台なので、自然に役に入り込んでいるその空気感がすごく良いなと思ったんです。30年経った今、そのメンバーと舞台に立ったらどうなるんだろうとワクワクしますね。
でんでんお酒を辞めた人がいるから、きっとその空気感は出せないね(笑)。
渡辺私はお酒を辞めたのですが、今回の設定で私がお酒を辞めたという設定が入っているかもしれませんね。
―― 観に来てくださる方にメッセージをお願いします。
渡辺観ていて楽しいお芝居なのでぜひ観に来ていただきたいですね。
でんでん30年間私たちは『星屑の町』に育ててもらったという感覚です。1つの作品が30年も続いて来て、観に来てくださるお客様にどのように提供できるのかなと考えると感慨深いですね。とにかく、みんなが一生懸命やっているので面白いに決まっているよね(笑)。おじいちゃんを応援するような気持ちで観に来ていただけたら嬉しいです。こんなこと言っているけれど、自分のことそんなにジジイだとは思っていないからね(笑)。
菅原私は途中からの登場ですが、30年間みんな元気で欠けることなく楽しくやり続けているんですよ。
でんでんみんな今も元気に演劇活動をしているよね。
菅原奇特なことにお客様も30年間観続けている方がいます。その方々が楽しみにしてくれているというのはありがたいですね。あとは、若い方がどのくらい観に来てくださるのかが心配です(笑)。
でんでん愛され続けてきたシリーズだから、お客様も一人も欠けていないらしいよ。
菅原それは縁起が良い舞台ですね(笑)。気楽に観られる芝居なのでぜひ来ていただけたらと思います。
(取材・文/白井由香里)
(撮影/藤本聡太)