舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』のチケット情報

舞台
ハリー・ポッターと呪いの子

イントロダクション
INTRODUCTION

魔法の世界は舞台へ続く。ハリー・ポッター、19年後のストーリー。

舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』はこれまでにロンドン、ニューヨーク、サンフランシスコ、オーストラリア・メルボルン、ドイツ・ハンブルク、カナダ・トロントの6都市で開幕。東京公演はアジアとしては初、世界では7番目の上演となった。

これまでに英国演劇界の最高名誉ローレンス・オリヴィエ賞、米国演劇界最高名誉トニー賞を含む60以上の演劇賞を世界中で獲得する本作は、演劇作品としてこれまでの常識を覆す記録的な成功を収めている。世界で数々の賞を冠したその舞台を、東京では厳しいオーディションを勝ち抜いた日本人オリジナルキャストで上演中。

最大の魅力は、世界のエンターテイメントを牽引する一流スタッフが知恵と技術を結集して創り上げたハリー・ポッターの世界観を「体感」できること。原作ファンも、そうでない人も楽しめるストーリー、次から次へと飛び出す魔法の数々、ハリー・ポッターの世界に入り込んだような舞台美術と衣裳、独創的で心躍る音楽、体感する全てが、あなたを魔法の空間にいざなう。

未体験のハリー・ポッターの世界へ、ようこそ

ストーリー
STORY

ハリー、ロン、ハーマイオニーが魔法界を救ってから19年後、かつての暗闇の世を思わせる不穏な事件があいつぎ、人々を不安にさせていた。
魔法省で働くハリー・ポッターはいまや三人の子の父親。今年ホグワーツ魔法学校に入学する次男のアルバスは、英雄の家に生まれた自分の運命にあらがうように、父親に反抗的な態度を取る。幼い頃に両親を亡くしたハリーは、父親としてうまくふるまえず、関係を修復できずにいた。

そんな中、アルバスは魔法学校の入学式に向かうホグワーツ特急の車内で、偶然一人の少年と出会う。彼は、父ハリーと犬猿の仲であるドラコ・マルフォイの息子、スコーピウスだった!

二人の出会いが引き金となり、暗闇による支配が、加速していく・・・。

時空を超えて、過去と現在が不気味に交錯する中、新たな暗い影が忍び寄る。
果たしてハリーとアルバスは、暗闇による支配を止めることができるのか。

キャスト&スタッフ
CAST&STAFF

【キャスト】

ハリー・ポッター:石丸 幹二/向井 理
ハーマイオニー・グレンジャー:中別府 葵/早霧 せいな
ロン・ウィーズリー:エハラ マサヒロ/竪山 隼太
ドラコ・マルフォイ:松田 慎也/宮尾 俊太郎
ジニー・ポッター:馬渕 英里何/白羽 ゆり
アルバス・ポッター:藤田 悠/福山 康平
スコーピウス・マルフォイ:門田 宗大/斉藤 莉生

嘆きのマートル:美山 加恋
ローズ・グレンジャー・ウィーズリー:橋本 菜摘
デルフィー:宝意 紗友莉/岩田 華怜
組分け帽子:木場 允視
エイモス・ディゴリー:福井 貴一
マクゴナガル校長:榊󠄀原 郁恵/高橋 ひとみ

【オリジナルストーリー】J.K.ローリング
【脚本・オリジナルストーリー】ジャック・ソーン
【演出・オリジナルストーリー】ジョン・ティファニー

インタビュー
INTERVIEW

  • 高橋ひとみさん
  • 早霧せいなさん
高橋ひとみさん
女優 高橋ひとみさん
──オーディションだったと伺っています。そもそも、なぜオーディションを受けようと思われたのでしょう。

そうなんです。私もオーディションというものは、17歳の時に寺山修司さんの舞台のオーディションを受けたくらいしか経験がありません(※高橋は寺山修司の舞台『バルトークの青ひげ公の城』でデビュー)。だからドキドキしました(笑)。でも『ハリー・ポッター』は私にとっても特別な作品。あの世界の一員になれるのであれば、ぜひとも受けてみたい。しかもあのマギー・スミスさんが(映画で)演じたマクゴナガル校長という役を演じられる可能性があるのなら、どんなことをしてでも挑戦しなくてはという思いで受けました。

──『ハリー・ポッター』が高橋さんにとって特別な作品だというのは、どういう理由でですか?

私は小説ではなく最初にこの世界に触れたのは映画なのですが、小さい時に見た子たちだけでなく大人になって見た私たちにとってもワクワクする作品です。辛い幼少期を経て、仲間とともに試練を乗り超え成長していくハリーたちの物語が根本にあり、プラス、魔法というワクワクする要素がふんだんに詰め込まれている。それは本当に魅力的です。さらに、同じ俳優さんがシリーズ1作目から同じ役柄を演じ、劇中の人物とともに成長していくという点も好きなんです。私は『ふぞろいの林檎たち』('83年)でテレビドラマデビューし、これはパート4まで制作され、10代から40歳近くまでを劇中で演じました。だから回想シーンでは自分自身が演じたかつての映像が流れるんです。それをほかの俳優さんにすごく羨ましがられたんですよ。『ハリー・ポッター』も同じですよね。そういうシリーズものの魅力も私の好きなポイントです。

──そんな思いで受けられたオーディション、合格の報はどう受け止めましたか。

それが、なかなか合否の報せがなくて……。日本の芸能界の感覚ですと、わりとすぐ判明するものだと思っていたので、しばらく何も連絡が来ない時点で諦めかけていました(笑)。そうしましたら少し時間がたってから、かなり体力を使う芝居なのでそちらの確認をさせてくれと連絡が来ました。私はそれまでジムに行ったことがなかったのですが、「これはもしかして可能性あるかな」と、そこからジムに通いました(笑)。大型犬を飼っていますので運動はしているのですが、使う筋肉が違いますからね。

──「もう一度受けてくれ」と言われたら、「いけるの、どうなの」と期待と不安がすごそうです(笑)。

そうなんですよ……! でも体力面で不安がられてはいけない、そんな理由で落ちたくないと、必死で頑張りました。そういう面でも、ほかの作品とは違うなと感じました。その後、合格してから稽古スタートまでも時間がありましたので、引き続き体力増強に励みました。

──マクゴナガル校長でも、そんなに体力を使うのでしょうか……?

それは、彼女自身が動き回るということではなく、『ハリー・ポッターと呪いの子』という作品自体がものすごくスピード感があるんです。その世界を作るためにはやはり、誰ひとり落ちこぼれはいけない。マクゴナガル校長といえども、体力はとても重要です。

高橋ひとみさん
──マクゴナガル先生はシリーズ初期から登場するキャラクターですが『呪いの子』では校長になっていますね。本作におけるこのキャラクターの魅力は。

小さい頃からずっと成長を見てきたハリーが大人になり、『呪いの子』では魔法省の局長になっています。いわばお役人。対してこちらは校長です。ある意味自分よりハリーが上の立場になっている。複雑な気持ちもありますが、根っこでは母のような気持ちも抱いている。その揺れ動く関係性も見ていただきたいです。そして彼らの大切な子どもたちを預かる立場でもありますが、その子たちが大変な問題を起こしていきます。しばらく平和だった魔法界に事件が起こり、みんなで戦っていく。その戦いの手助けをする。映画同様、ハリーたちの一番の味方であるマクゴナガル校長はやっぱり魅力的ですね。

──先ほど仰ったように、マギー・スミスさんの印象が強いキャラクターかと思います。人気が高い役を演じる上で、心がけていることは。

やはり皆さんの抱くイメージを崩さないようにしたいですね。私も「マギー・スミスさんが演じるならどうするだろう」「どうやったら素敵だろう」とイメージしています。姿勢とか、シュっとされていますよね。醸し出す空気が凛としている。そこを目指しています。

──物語は魔法界の“大事件”とともに、私たちにとっても身近な家族の問題なども描かれていきます。

そう、それに友情も。魔法もすごいし、音楽や動きも素晴らしくジーンときますが、描かれている内容が本当に切ない。子どもたちの友情に、(同じくマクゴナガル校長役の榊原)郁恵さんは、稽古場から泣いていますよ(笑)。それに彼らの悩みや葛藤も、非常に胸に刺さります。あと忘れてはならないのがお父さん同士の友情。ハリーとドラコの間にあるものも、反発しあっているようで、友情だと思うんです。映画でも、見捨てればいいのに救うじゃないですか。やっぱり憎み切れないものがあるんですよね。子ども同士の友情、お父さん同士の友情、それぞれが素晴らしいので、そこはぜひ見ていただきたいです。

──今お話にあがったハリーの息子アルバスや、ドラコの息子スコーピウスの物語でもあります。大人キャストは高橋さんのような第一線の俳優たちが配役されていますが、子どもたちはニューフェイスの俳優たちで、彼らがどんなフレッシュな魅力を放つのかも楽しみなところ。高橋さんから見ていかがですか?

アルバスもスコーピウスも二人ずつ配役されていますが、それぞれまったく個性が違い、でも仲が良い。ひとりが「ここはこういう風に」と演出を受けていると、もう一方も食い入るように聞いています。スポンジのような吸収力で、そして助け合って高めているような感じ。素直で一生懸命で、彼らを見ているだけでジーンとします(笑)。私も新人の頃のニュートラルな気持ちを思い出しています。自分が浄化されているみたい。

高橋ひとみさん
──これからスターになりそう?

もう私の心の中ではスターですよ(笑)。彼らだけでなくアンサンブルたちの努力も素晴らしく、何かが上手くいくとみんなが拍手を送るんです。本当に学校の先生か、もしくはお母さんになった気分。郁恵さんと二人で日々、稽古場でうるうるしています。

──そして何といっても、魔法の数々がどう舞台上で立ち上がるのかが気になります。

演劇は“観客の想像力を使ってイリュージョンを起こす”という手法を取ることもできる芸術ですが、『呪いの子』はそういったタイプではなく、“本当の魔法”が舞台上に現れます。魔法を教えてくださるイギリスのスタッフの方が実際にマジシャンなんです。私たちも本当の魔法を何度も見せてもらいました。「今からこういうことをやるよ」という説明からではなく、実際に見て「今の何!?」というところから始まるんですよ(笑)。もちろん、やる方は覚えなきゃいけないのですが、稽古場ではキャスト同士も秘密。私もどうやっているのかわからない魔法もいっぱいあります。しかもそれを「今日は上手くいったね」ではなく、完璧を目指し訓練する。教えてくれるスタッフも完璧でないと許してくれない。何十回、何百回と稽古し、先生も諦めず根気よく教えてくれています。大変ですがそれが楽しいです。

──ほかに、高橋さんが感じている舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』の魅力は。

魅力はありすぎますが、場面転換の美しさは挙げたいですね。場面が変わったとわからないくらいなめらかに繋がっている見事さに加え、音楽と動きの美しさもある。しかもそれを全部キャストがやる面白さがあります。あとはやはり舞台ですので、生で、目の前で俳優が演じる緊張感、ドキドキは特別です。魔法にしても、映像だといくらでも効果を加えられますが、舞台では実際に同じ空間でその魔法が見られます。本当にハリー・ポッターの世界にお客さまが入り込める。そんな空間になっています。ぜひ楽しみにいらしてください。

(取材・文・撮影:平野祥恵)

早霧せいなさん
女優 早霧せいなさん
──6月のプレビュー公演から始まった舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』。開幕から約3ヵ月たって、現在どんな心境ですか。

無期限ロングラン公演というのも初めての経験ですし、お稽古が始まるまではとても不安でした。それはペース配分などの体力的な面はもちろんメンタル面に関しても、想像できないだけに不安だったんです。でも今、稽古から考えたらもう半年くらいこの作品に携わっていますが、毎日楽しいです!

──それは、どういうところに要因があると思われますか。

まず脚本がすごくいい。さらに演出のおかげもあります。バラバラのバックボーンを持っているキャストの皆さんが、同じ方向を向いて舞台に立っているのを感じられるんです。それは海外クリエイティブスタッフの皆さんがそう導いてくれたから。最初から相手へのリスペクトとチームワークを大切にし、エネルギーを持って舞台に立つことを叩き込んでくれました。おかげで日々楽しいし、やりがいをとても感じています。さらに、舞台には本当にすごい魔法がたくさん出てくるんです。安全面に気を付けなくてはいけないこともたくさんある。しかも一般的な舞台作品に比べて、「自分の台詞でこれ魔法が発動する」「ここに立たないと仕掛けが動かない」といった“きっかけ”がたくさんあるんです。気を遣う部分が多いというのも、ピリッとする要因のひとつで、そのおかげで鮮度が保てている面もあるかもしれません。何か間違えると命に関わるので(笑)。

──今おっしゃったように、本当にいい脚本ですよね。ハリー・ポッターシリーズらしい魔法と冒険の物語でありながら、共感性の高い“家族の物語”でもある。早霧さんが感じている物語の良さをもう少し教えてください。

毎回、最後のシーンは舞台袖で見ているのですが、「あー、今日もいい話だった!」と、お客さまと一緒に拍手しています(笑)。本当にいい話だとしみじみ思うし、響く台詞が日ごとに違う。今日はこのキャラクターの台詞が染みたな、ということが、役としてもですが、袖で客観的に聞いていても違う。たぶんそれは、子どもから大人まで、どの世代にも響く台詞が散りばめられているからだと思います。大人は自分が思春期だった頃にタイムスリップして親との関係性などにも思いを馳せながら観るだろうし、若い方はもうこの世界にどっぷり入っていける。子どもの成長物語でもありますからね。だから本当に飽きない。戯曲が良いというのはこういうことか、と実感しています。

──親子愛はきっとどの世代にも響きますね。

本当に。……変な親ですよね、ハリーって(笑)。変な人だなって思うのですが、でも、魔法界を救った英雄が、子育てでこんなに苦労しているんだなというのは、親近感を覚えます。「そんなこと、子どもに向かって言っちゃダメだよ……」ということをいっぱい言っちゃってるし。子育て、下手ですよね。「ああ、ダメだなあ」と思って、こちらが支えてあげたくなるようなキャラクターだというのも、ハリーの魅力なんでしょうね。

早霧せいなさん
──そして早霧さんが演じているのがハーマイオニー・グレンジャー。世界中で愛される原作と映画があって、特にハーマイオニーは人気キャラクターです。その役を演じることに対するプレッシャーはありましたか。

それが……私、あまり原作に詳しくなくて、「メガネをかけた男の子の話」程度の理解だったんです。ファンの方には本当にごめんなさい、なのですが、ハーマイオニーも「魔女のひとり……?」くらいの認識で。もちろんオーディションの時にはちゃんと勉強し、ハリーの友だちだと心して行きましたが、スタートがそんな感じだったので、プレッシャーを感じずにオーディションに臨んでいました。ただ、キャストが発表になった時に、とても大きな反響をいただいたんです。「小さい頃から原作を読んでいて、ハーマイオニーは大好きなキャラクターです」という、特に女性のファンの方がたくさんいらして、お手紙などをいただいて、これは大変だと。自分のバイブルのように思っている方々がこんなにいる、と気を引き締めました。ただ、映画などで皆さんが思い描くハーマイオニーと、この『呪いの子』のハーマイオニーは、多分ちょっと違うんです。なにせ『ハリー・ポッターと死の秘宝』から19年後、年齢も違いますし。

──映画版などとは、ずいぶん印象が違う。

マグル(魔法を持たない人間)出身で、コンプレックスを抱えながら魔法大臣にまで上り詰めた女性。そこに行くまでどんな大変な思いをしてきたのか、その強さ、信念、意志の強さを持って、舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』のハーマイオニーは存在しています。映画のエマ・ワトソンを想像して舞台を観にきた方には強すぎる女性に見えるのではという心配は、同じハーマイオニー役の中別府葵ちゃんとしていました。「こんなに怒る必要ある?」「こんなに強くなくても良くない?」と私たちもちょっと思ったし、でも少し柔らかく演じると、「もっと強く怒って!」と演出されるので、そこはもう、『呪いの子』のハーマイオニーはこうなんですと、キャラクターとしてしっかり打ち出すものを出して演じています。なので、プレッシャーはなかったのですが……エマ・ワトソンさんみたいに、可愛くやりたかったなという残念な思いは、あります(笑)。ただ、ロンを夫にする女性っていうのも、別の意味で可愛らしさを感じます。強さだけではない面をきっとロンに見せて、そしてしっかりロンが支えてくれるんだろうなと。いい夫婦ですよね。

──稽古から始まって半年、ハーマイオニーについて最初のころと違う気付きがでてきたというようなところはありますか。

魔法大臣になったハーマイオニーは、とにかく背負っているものが大きい。どちらかというと朗らかというより、常に怒っているようなキャラクター(笑)。誰かしら、何かしらに怒っている。演出補のコナー・ウィルソンからはエネルギッシュに、スピード感を大事にと言われていました。エネルギーを持って誰かと向き合うということを自分に叩き込んで役を作り上げていたのですが、プレビュー公演でお客さまが入ったことにより、自分の中で緩急を意識的に作るようになりました。お客さまが入ると反応がわかりやすいですので。強く出るだけでは強さの幅が出ないので、緩めるところは緩める。笑いのポイントも、みんなで波を作ると本当にウワっと沸く。そこは夫であるロンと一緒に試行錯誤していました。本当にプレビュー初日で「ここ、面白かったんだな」と気付くくらい大きな反応がいただけたので、それは確実に自信になり、「じゃあこっちもチャレンジしよう、こうしてみよう」ということを日々試せています。ですから、絶対、6月と今ではかなり変わっています!

──海外チームとのクリエーションで、印象的だったことを教えてください。

演出はおそらく、世界のどこの国のものも大きく変わっていないはずなんです。たとえば2019年に開幕したメルボルン版や今年5月に開幕したトロント版でここが変更になったので……と、東京版でも新しい演出が加えられたりしています。だから動きや、やることは一緒。でも「誰が演じるのか」をとても重視してくれます。ハーマイオニーは私と中別府葵ちゃんですが、私がやるハーマイオニーはこうするのがいいのではと、その人を大切にした導き方をしてくれる。この時点でここに立っていて欲しい、ここはこれくらいのエネルギーを持って台詞を言ってほしいといったような制約はあるんですよ。でも、山の頂点には行く必要はあるけれど、どのルートを登ってもいいというような自由度がある。長くやっていても鮮度を保てているのは、そのおかげもあると思います。

早霧せいなさん
──具体的に、早霧さんと中別府さんで言われたことが違う例などありますか?

あります。……たぶん(笑)。たぶんというのは、意外とお稽古を一緒にしていないんです。4月の稽古は一緒でしたが、5月からは劇場で、実際の舞台をつかった稽古になり、そこからは一緒にやっていなくて。でも面白いのは、演出家・演出補が3人来日しているんですね。演出家のジョン・ティファニーさんと演出補のデス・ケネディさん、演出補のコナー・ウィルソンさん。3人、少しずつ好みが違うので、あるシーンで「もうちょっと笑ってほしい」と言われてみんなで明るく笑ってたら、別の方に「そこまで笑わなくてもいい」と言われたりも(笑)。でもキャストはみんな勘がいい人たちだから、何の要素が多すぎて何でそう言われたのかちゃんと察知するんですよね。同時に3人の好みも察していく(笑)。私はコナーの演出を多く受けたので、コナー色に染まっています。葵ちゃんたち、後からのデビュー組はデスの演出を色濃く受けている。私たちは演出全部を聞いているわけではないのでわからないのですが、全演出を見ていた日本人の演出助手の方によると、キャストによって全然違うことを言われていて、でもそれはその人の個性を活かしている演出だとおっしゃっていました。

──俳優によって個性が違っている……ということで、ハリー・ポッター役が3人いて、8月には全員デビューされました。すでに3人のハリー全員と共演していますが、早霧さんが感じる藤原竜也さん、石丸幹二さん、向井理さん、それぞれの魅力を教えていただけますか。まず藤原竜也さんは。

私はほぼ藤原竜也さんとしかお稽古していなかったので藤原さんの印象が強いのですが……藤原さんは、とにかくこの作品のエネルギーやスピード感をキャッチするのが早かった! あまりに早かったので、ロン役の竪山隼太君と「私たちは藤原君のペースにあわせていたら上っ面な演技になってしまうから、自分たちのペースでやろう」と言い合ったくらい、藤原さんは集中力がすごい。でもこの話、違う次元の世界(パラレルワールド)が登場するのですが、「これ、どういうこと?」と息子のアルバス君に聞いていて、アルバス君もびっくり、みたいなことがありました(笑)。感性で演じることができちゃうんでしょうね。でもそこの理解が深まってからはまた演技が変わって……。ハリーとハーマイオニーが対峙するシーンが前半にあるのですが、藤原さんがすっごいエネルギーで、すっごい目力なので、こちらも毎回、すっごく力を入れて負けないようにしています。そのシーンが終わって扉を閉めて出ていった瞬間に「今日も楽しい芝居ができた!」と爽快感を味わえる。そういう実感を与えてもらえる俳優さんと一緒にやれているというのは本当に嬉しいことです。こういう充実感を感じたことって、役者人生でそこまでない。藤原さんのすごさは見ていただけでも感じていましたが、一緒に舞台に立って言葉を交わして改めて感じています。本当に日々、幸せです。

──石丸幹二ハリーは、どんな印象ですか。

石丸さんはやっぱり優しい方なんですよね。その優しさを封印して、怒ったお父さんを演じなさいと言われていたのですが、それでもやはり優しさがにじみ出ている可愛いハリーです。一番年上で、キャリアも長い方ですが、もしかしたら一番キュートなハリーかもしれません。すごく困った顔とか、すごく嬉しそうな表情が見れた時はこちらも自然と笑顔になりますし、ハリーが理想のパパになろうとする姿が、石丸さんの優しさとフィットするんですよね。そういう意味で、支えたくなるハリーです。

──向井理さんのハリーは、いかがでしょう。

まだ2、3回しか舞台ではご一緒していないのですが、向井さんの初日は、私は出演していなかったので客席から観たんです。その時に、ご自分が描いているハリー像があって、そこを繊細に丁寧に演じる方だなと感じました。一緒にやっていても、繊細で頭脳派なのが伝わります。ハリーとして頭の中で色々と計算しているのが、目のお芝居などから伝わってくる。そこをハーマイオニーとしては「この幼なじみは何をしようとしてるの」と探りたくなるような。「ひとりでやらせないように止めなきゃ、ちゃんと助けなきゃ」という思いを抱かせる。頭脳派ハリーですが、何を考えているのか探りたくなるハリーですね。

──この舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』は、早霧さんの俳優人生に、どんな影響を与える作品になりそうでしょうか。

私は宝塚時代を含め、舞台に立つようになって21年たちます。宝塚ではトップまでさせていただきましたが、そこに行くまでに、新人公演の主役、バウ公演の主役と、段階を追って、徐々に自分の中で責任やプレッシャーを抱えて舞台に立っていたように思います。トップとして宝塚を卒業した時点でいったんその荷を下ろしたのですが、その後もそのキャリアを背負って、「この舞台に呼んでもらった以上、その期待に応えたい」と、求められた以上の結果を出すことが私の仕事だと思ってやっていました。……なのですが、この『ハリー・ポッターと呪いの子』で、その意識が取れたんです。すごくいい意味で、まっさらな気持ちになったんです。宝塚の下級生時代……研3の頃の、ただただ舞台に立つことが楽しくて、もちろん責任もあったけれど、それは等身大のもので、それ以上の背伸びはしていなかった時代の気持ちになった。役と向き合い、目の前の人と芝居をし、お客さまに届ける。そういうシンプルなところに戻れた。お芝居ってこういうものだったな、こういうことが楽しくて私はお芝居をしていたんだなという感覚に行きつけました。それが意外だったし、楽しいんです。シンプルに、舞台に立つことを楽しめています。それはやはり、リスペクトし合えている仲間たち、その雰囲気づくりをしてくれたクリエイティブチームのおかげで、役と向き合うことだけに集中できているからだと思う。その安心感。そして何と言ってもいい脚本、いい演出だというのが大きいです。自分が出演していない回を客席から観て、すべてのストーリー展開、仕掛けをわかっていても、すごく面白かった。本当にいい作品で、自分が関わることができて、幸せです。

(取材・文・撮影:平野祥恵)

公演情報
TICKET

公演名
舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』
対象公演日程

2022年10月3日(月)~12月23日(金)

※横スクロールで公演日程が確認できます。

10月 10/3
(月)
10/12
(水)
10/14
(金)
10/15
10/19
(水)
10/21
(金)
10/23
10/27
(木)
12:15
18:15
11月 11/5
11/7
(月)
11/13
11/16
(水)
11/17
(木)
11/24
(木)
11/27
12:15
18:15
12月 12/1
(木)
12/4
12/11
12/16
(金)
12/21
(水)
12/23
(金)
12:15
18:15

2023年1月4日(水)~5月25日(木)※7/30(土)より受付開始

1月 1/4
(水)
1/6
(金)
1/12
(木)
1/14
1/19
(木)
1/25
(水)
1/29
12:15
18:15
2月 2/1
(水)
2/5
2/9
(木)
2/13
(月)
2/16
(木)
2/18
2/22
(水)
12:15
18:15
3月 3/1
(水)
3/6
(月)
3/11
3/23
(木)
3/25
3/29
(水)
12:15
18:15
4月 4/5
(水)
4/8
4/12
(水)
4/13
(木)
4/21
(金)
4/23
12:15
18:15
5月 5/3
水・祝
5/8
(月)
5/14
5/17
(水)
5/24
(水)
5/25
(木)
12:15
18:15
会場
【東京】TBS赤坂ACTシアター
料金
S席:一般 15,000円/6~15歳 12,000円
備考
  • 本公演のチケット購入代金のお支払いにはビューカードのみご利用いただけます。
  • 1申し込みにつき4枚まで
  • 表示されている公演日・席種のみの受付となります。
  • 未就学児入場不可
  • 本公演は特定興行入場券です。
  • 1度お申込みいただいた公演の追加申込みはできませんのであらかじめご了承ください。
  • 本公演のチケットは主催者の同意のない有償譲渡が禁止されています。
  • 車椅子スペースご利用希望のお客様は、S席チケットをご購入の上、ホリプロチケットセンター(03-3490-4949)までお早めにご連絡ください。車椅子スペースには限りがございますので、ご購入のお座席で観劇いただく場合もございます。
  • 公演中止など、主催者がやむを得ないと判断する場合以外の払い戻しはいたしません。
  • この優待販売は、必ずしも良席を保証するものではございません。
  • 本公演のチケット購入時に登録の氏名・緊急連絡先は、万が一来場者から感染者が発生した場合など必要に応じて保健所等の公的機関へ提供させていただく場合がございます。予めご了承くださいませ。
  • 感染症の拡大状況により、ご案内している公演情報に変更が生じる場合がございます。予めご了承くださいますようお願い申し上げます。
  • ご来場の前に感染症対策の大切なご案内をご一読お願い申し上げます。

※途中入場に関するご案内
本公演は、演出の都合上、開演した後はお客様のお座席にご案内ができるお時間が限定されております。
また、上演の途中で退出された場合についても、下記のお時間以外ではお席に戻ることができかねますので十分にご注意ください。

◆開演後、お座席までご案内可能な時間

第1幕
  • 開演 約3分後
  • 開演 約12分後
  • 開演 約29分後
  • 開演 約60分後

第1幕の開演60分を過ぎてのご入場、途中退出の場合、お客様のお座席にはご着席いただけませんのでご注意ください。

第2幕
  • 開演 約5分後
  • 開演 約13分後
  • 開演 約22分後
  • 開演 約51分後

第2幕の開演51分を過ぎてのご入場、途中退出の場合、お客様のお座席にはご着席いただけませんのでご注意ください。

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公式サイト
https://www.harrypotter-stage.jp/

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